人形作家菅原寿子様の思い出

2011.2..14雪景色

 寒い日々もようやく春の兆しのみえるこの頃ですがニュージーランド地震の心痛むニュースが流れてやるせない気持ちですね。
みんな望みを持って待ち続けていましたのに残念です。合掌

2月14日珍しく雪の1日になりました。ハッセルの前の道路も真っ白です。
今日の1枚の写真は1階サンルームからの眺めです。
 
 <抱き人形作り>陽だまりで縫物の手を動かしていると思い出すのは人形作家の菅原寿子様の事。
Hassel Houseをopenしてまだ間もなくの昼下がり大きなバックを持った一人のお客様がカウンターに座られました。
優しそうなふくよかなお顔に笑みを湛えたお姿につい「大きなお荷物ですね」と話かけてしまいました。
「ご覧に入れましょうか?」と大きなバックから取り出されたのは可愛い縫いぐるみのお人形でした。
それから時々駅を降りられたらハッセルハウスで一休みなさる様になりました。
手芸教室で教えられた帰りと伺いました。
驚くのはバックの中のお人形が季節や行事に合わせた新作ばかりでした。
残念ながらその頃頂いた写真入りのはがきを大切に仕舞っていたはずなのに見当たりません。
思い出しつつ描いてみましたがうまく表現できませんね。
とても丁寧に縫っていてしっかりしています。足元には鉛の粒を入れているのか立つことが出来ます。
洋服は落ち着いた色合いのリバティ系の手触りのいい木綿の生地。品の良い姿でした。
小物の帽子、靴、バックも常にミニチェアの物を集められていて本物です。
クリスマスの時のサンタさんのお人形は毎年なんば高島屋のショーウィンドゥーを飾っていたそうです。
作る人の人柄が出ると言われる人形はとても優しげで愛しい面影で菅原様とよく似ていました。
しばらく来られず「どうなさったのかしら?」と寂しく思っていましたらお弟子さんから病気療養中でしたが亡くなられたと知らせが届きました。お見舞いにも、お別れ会にも伺えなかったのが悔やまれます。お人形を介して語り合ったかけがえのない時間はもう取り戻せません。阪神地震直前位の頃だったと思います。もしも菅原様のお人形の写真お持ちの方が居られましたらご連絡下さいね。
昨年私のお友達がいきなり「お人形を作りたいから教えて!」と言われ大胆にも第1作目を作りました。
多分長年見せて頂いていた菅原様の人形が記憶にあり作ってみたくなったのではと思います。
今度は小さな姉妹のお嬢さん達へのおみやげ用に抱き人形を作る事にしました。あの頃ちゃんと具体的に教わっていたら良かったのですが自己流です。

顔、手足用オフホワイトの靴下。ベスト、帽子用ハイソックス。スカート用布地、レース、ポリエステル綿等。

2日かかって1つ出来上がりました。作るのが楽しいので姪の子供等に今5個も制作中です。
子供用の抱き人形ですから手等引っ張られても大丈夫な様にしっかり縫って目と口は刺繍です。
作り方は昨年5月の日記「人形作り」とほぼ同じです。だっこし易い大きさで身長約30㎝です。
靴下は色々な柄の物があり伸縮するのでとても楽に作れます。
こうして菅原様は私の中に生き続けていられます。有難うございます。kyoko