鳥海山5合目と月山弥陀ヶ原へ

日本海より見た鳥海山

 いつか鳥海山へ行ってみたいと思っていました。
日本海近く緑の裾野をゆったりと広げ富士山の様な形の鳥海山
山形県秋田県にまたがる標高2236mの独峰の山。
[鳥海山]は我が家にとっては特別の山なのです。
人生は不思議なもの、この山の頂上で次男とNoriko(のりこうちゃん)が出逢ったのです。
その時独行で来ていた彼女に撮った写真を送ってあげる為に住所を聞いていたそうです。そして数年の空白の後、ふと思い出し山行に誘ったのです。
それから〜〜  今では二人で山や音楽を楽しみつつ共に人生を歩んでいます。

 7月14日いよいよ念願の鳥海山へ出発です。   今回は旅行社のツアーで蔵王温泉へ2連泊して15日鳥海山へ、16日月山弥陀ヶ原散策のコースです

1日目:朝早く大阪駅発JR特急[雷鳥]→金沢[はくたか]→直江津からバス→蔵王温泉

直江津からはバスで新潟平野をひたすら走ります。田植えが終わった稲の緑、緑、時折の風で稲の波が斜めに揺れていきます。美しく豊かな日本の風景。高速東北自動車道から右へ折れ地道の小国街道へ、荒川に沿った道を行くとだんだん山深く夕暮れて来た頃やっと蔵王温泉到着です。今日は10時間も乗り物の中、Hiroshiさん「仙台まで飛行機だったら直ぐなのに!」いえいえ息子夫婦は青春18切符で旅しているのですよ!

今日のお宿は蔵王国際ホテル。白濁の硫黄泉の蔵王の湯にゆったり。長い廊下、脱衣所、お風呂の床まですべて秋田杉と桧、これまで数多く温泉へ行きましたがこんな古い木の味わいあるお風呂は初めて、外湯も出来るそうなので蔵王へ行かれたら是非どうぞ。

15日朝起きると梅雨の晴間!青空が広がっています。蔵王を出て山形自動車道へ。途中白い雪の大きな模様の張り付いたなだらかな月山が身近に迫り又遠ざかって行きます。山形、酒田市側からいよいよ鳥海山ブルーラインへ。富士5合目への道に似ています。高度が上がるにつれて眼下に日本海が見えてきます。ところが山の上にはだんだん霧がひろがって念願の鳥海山頂が見えません。残念!
5合目到着、強風に吹き飛ばされそうになりながらも登山のつもりで登山道入り口から少し歩いてみます。


鳥海山5合目、頂上は雲の中。

熊に注意!の看板、のりこうちゃんは一人でよくこんな所を登って行ったもの!

看板を見ていると行けそうにも思えますが。

鳥海山の伏流水「元滝伏流水」。麓に戻って赤川に沿って爽やかな水音を聞きながら20分程歩くと元滝へ到着。

整備された木道を通ってあがりこ大王の森や湿原へ。切られたぶなの切り口がこぶ状になってその上から幹が成長したそうです。いろいろの形が顔に見えてきて1人でこんな森に迷い込むと恐いでしょうね。バスは秋田側へと下り国道7号線で右に日本海、左に鳥海山を再び見つつ朝通った道を蔵王へと帰ります。


16日曇時々晴、今日は月山(1984m)8合目の弥陀ヶ原へ。
昨日鮮やかに見えた山の稜線が霞んでいます。
バスはきわどく曲がりつつ8合目へ。山は時雨れています。

天気が良ければ鳥海山を遠望出来るそうです。


7月中旬が高山植物の最盛期とか。ガスのかかった幻想的な風景の中色々の花が秘かに咲いています。
この雪深い山は7月1日に山開きして2ヶ月半の短い間が人が訪れる事が出来るそうです。

木道が濡れて滑りやすいので用心して御田原神社迄行って引き返す事にしました。
 もう一度来て弥陀ヶ原を一周出来ます様に!
出羽三山は信仰の山、山伏姿や白装束に登山靴の元気なお年寄り等神社脇の茶店の客は色々。

一休みしていた2人連れのご婦人、下るのかと思えばこの天候の中頂上目指して出発されて、私達はただ見送るだけ!
でも久しぶりに山の空気の中へ。鳥海山も眺める事が出来ました。
自宅に帰り着くとファックスが1枚。次男夫婦は南アルプス縦走へ昨夜出発したとの報告。山行の計画書でした。
もし山がお好きな方は[山の作曲家]のホームページの中の「いずこの山もそれぞれ」でNorikoが山行記録を書いていますのでリンクしてご覧になって下さいね。

2001年春大阪で展示会をした後Hassel Houseでしばらく展示していた山の写真展「いずこの山もそれぞれ」

いろいろ取材にも来て頂けました。